「いろいろな出会い」

Hさん(養育・週末里親)

わくわく・ドキドキで始まった子育てでした。養子縁組をした二人は、生後10ヶ月の姉と、その3年後に来た生後20日の弟でした。こんなに可愛い私の赤ちゃん!と毎日毎日幸福な暮らしでした。大切に大切にしっかりしつけもして、心も身体も健康で優しい人になりますようにと願いながら一生懸命育てました。今も我が家の居間には、生後5ヶ月頃の弟にそっと手を回して寄り添う3歳の姉と二人で写る写真が、一番よく見える場所に陣取っています。私の大好きな宝物の写真です。思ったようにならない時、つらい時、この写真で原点に戻ることがあります。二人はそれぞれに全く違った性格でした。私は一人で育ったせいもあり、色々戸惑いました。でも大勢の兄弟姉妹の間で育った主人に教えられ、また姉妹のように思える里親仲間との交流や、相談所の先生方や、ご近所の方々に支えていただきながら今日までくることができました。

先輩里親さんからこんなに可愛い子どもたちとのご縁を頂いたのだから、少しは社会に恩返ししないといけないと教えていただき、短期の養育里親を何度かさせていただきました。また週末里親としては二人の女の子とご縁があり、楽しく行き来させていただいています。我が家のその時々の状況もあり、なかなか二人の心に添えないこともあるのですが、出来る範囲でと思って、続けさせていただいています。

今は可愛い孫もでき、同居ということもあり、夫婦が仕事の間、子守をさせてもらっています。子育て中には見えなかった変化が見えたり、古い童謡を歌ったりという新しい幸福な毎日です。今も二人の写真を見上げて、30数年もたったんだなあと大きく息をしました。

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