児童養護施設の先生から2

「家庭」を経験

児童養護施設は、様々な理由で入所してくる子ども達の生活の場です。子ども達は、家庭に帰る日や、社会に自立する日まで集団生活をしながら日々成長していきます。

多くの子ども達には保護者がおり、週末や長期の休みに自宅に一時帰宅をしています。もちろん、ほとんどの子どもは家庭に帰り家族と生活することを夢見ています。しかし、乳児院(0歳)から施設で生活をし続けて、社会自立を迎える日まで全く家庭を経験せずに就労自立をする子どももおり、「家庭って、どんなんだろう?」と、想像も、イメージもない中で自分の家庭を作っていかなければならないという苦労を経験しなければならない場合があります。

施設を巣立っていった卒業生から、「どれくらいの声で話したらいいのか?」「何を話したらいいのか?」など全然わかず困ったということを聞いたことがあります。「百聞は一見にしかず」という言葉がありますが、何度「家庭ってこんなんだよ」と話を聞くよりも、一回目で見て、実際家庭を経験することの方が遥かに効果的だと思います。

ぜひ、施設で生活する子どもたちに里親という立場で、「家庭」を経験させていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

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